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大学院中退&既卒就活体験記

※この記事は2022年に書いたものです

 

初めましての方は初めまして、そうでない方はいつもお世話になってます。こんにちは。


私はとある国立大学の理系院生なんですが、実は去年の後期から大学院を休学していて、いろいろ考えた末大学院を中退することになりました。

今年に入ってから既卒として就活を始め、厳選に厳選を重ねた7社を受けてありがたいことに3社から内定をいただき(2社は選考中に選考辞退、2社はお祈り)、そのうちの1社へ入社を決めました。

来年の春から23卒と一緒に社会人になる予定です。

 


私は正直言ってこれまで就職活動というものに対して良いイメージがなく、就活初期は院中退既卒生という負い目もあり就活から逃げたい気持ちでいっぱいでしたが、最終的には納得して就活を終えることができました。

なんだかんだわりと濃い数ヶ月を過ごしたので、就活体験記としてインターネットの海に放流してみようと思います。就活必勝法みたいなものでは決してなく、私はこういう感じでやってました、という備忘録なのでそのつもりで読んでいただけると幸いです。

 

◯私のスペック


・国立大卒

・大学院に進学するも休学

・理系(非情報系)

・プログラミング経験あり(1年未満)

・長期インターン経験なし

・TOEIC800↑

・アイドルオタク

・在学中はオタ活とアルバイトに勤しんでいた

 

○就活を始めるまでの就活に対するイメージ


単刀直入に言うと、就活って茶番だと思ってました。いかに面接官に気に入られるように振る舞い上手に嘘をつけるかっていうゲームで、企業側も企業側で都合の悪いことは就活生にはあんまり教えてくれないだろうし、そんな茶番やったところでお互いにとってなんかメリットあるんですか?(©︎超特急3号車リョウガ)という気持ちでした。オタク、社会性イベントに対してすぐ斜に構えがち。

だってみんな揃いも揃って同じ黒のリクルートスーツ着て、同じ髪型して、女子は膝丈スカートにパンプス履いて、「当社は第何志望ですか?」と聞かれたら間髪入れずに「御社が第一志望です!」と答えなければいけないなんて、気持ち悪いし形だけで意味のわからん儀式だな〜って思うじゃないですか。日本の就活のことなんですけど。どうせ入社したらみんな目が死んでくのに…。

そんな感じで就活に対してネガティブなイメージを持っていたので、2021年の夏休み明けから休学していたもののなかなかやる気になれず、夏・冬インターンもほぼ参加せず、本格的に就活を始めたのは2022年1月頃でした。

なんだかんだ言っても安定した収入を得るために仕事はしなきゃいけないし、内定は勝手にやってくるもんじゃないし、もう少し早めに腹括っとけばよかったなと今となっては思います。日本で就職するためには今のところ基本的には避けられない儀式なのでやらなきゃしょうがない。

 

○就活初期の進め方


年明けたししゃ〜なし就活やるか〜と渋々重い腰を上げても、就活初期って何やっていいかあんまり分からないんですよね。

「就活 始め方」でググってみて「自己分析しましょう」って出てきたので、まずは素直に自己分析してみることにしました。自己流でやらずに先人たちの教えを素直に聞いてみるのは大事。

 

○自己分析(+業界分析)


自己分析って漫然とやってもあんまり意味がなくて、下手すると自分の欠点ばかりを深追いして自分のダメ人間っぷりに病んでドツボにハマります。私は実際ハマりかけました。

そこで一旦自己分析をやる目的を考え直しました。私が目的として設定したのは以下の4点です。


・自分の強み/弱みを理解し、そこから適性がありそうな「職種」を探す

・自分の興味の対象を理解し、そこから適性がありそうな「業界」を探し、同時に業界分析を進める

・自分がどういう「組織体系・組織文化・働き方」に向いていそうか分析する

・自分がどういうことにモチベーションを感じるかを過去の経験から洗い出しておく


当たり前ですが就活における自己分析はあくまで自分のキャリアプランを立てるためのものなので、自分とは何者か、どうありたいか、みたいな哲学的なことを延々考えるのはあまり意味がないと思います。

重要なのは、過去の経験やその時の思考プロセスから自分という人間をできるだけ客観的に捉えて、「自分ってこういう傾向がある・こういうところを重要視しているからこういう業界/職種/組織に向いている(もしくは向いていない)かも?」と仮説を立てて、それを説明会やインターンや面談・面接に参加する中で検証し、それを繰り返して自分にマッチしそうな企業選びの精度を高めていくことだと思いました。自己分析開始時点の考えが正解だと思い込まずに、随時軌道修正していくのがよさそう。

自己分析をあまり重視せず「志望企業の求める人物像に自分を寄せていく」スタイルは、環境適応力の高い人なら大丈夫なのかもしれませんが、大抵の場合は入社後にミスマッチを起こして早期離職する原因になりそうなのでやめておいたほうが吉。


ひとりで自己分析するのに行き詰まったらこういうツールを使ってました。

自己分析ならQuesti - 理想の就活/転職のための自己分析サイト

自己分析から適職や適性がわかる!キャリアデザインツール 適性診断MATCH plus - マイナビ2024

適職診断NAVI(無料)| 自分の適職を把握しよう


またそれと並行して自己PR文・ガクチカを練ってました。向いている業界/職種探しと並行して行うことで、自分がその業界/職種に向いていると思うに至った要素をそのままPRポイントにしてエピソードと絡めて文章を組み立てればよいので楽です。


例えば私の場合は

・合理化、効率化思考が強い

・じっくりコツコツ物事に取り組むタイプ

・勉強が苦ではない(むしろわりと好き)

なので、エンジニア向いてそうだな〜って感じで繋げてました。


あと私はわりとメンタル弱めな方で、きつい言葉は苦手だしプレッシャーの高い環境も苦手だし結構些細なことが気になってしまうタイプなので、社員が各々の個性を生かして活躍できる仕組みがあるかどうか、会社としてのダイバーシティへの考え方とか社外への発信内容、社員からの口コミとかそういうところも重視していました。

 

○企業探し


自己分析がひと段落したら次はエントリーする企業探しをしようということで、とりあえずマイナビに登録して、合説とか予約して名前知ってる企業の説明会を聞いてみるんだけど、なんだか自分ごととして捉えられない。自分から遠く離れた世界の話をされている気がする。

なんだか企業探しが捗らない、そんな私にとって良かったのがスカウト型の就活サイトでした。私が主にお世話になったのはLabBase。

 

LabBase

LabBaseは理系学生用のスカウト型就活サイトで、自分の経歴や研究室での研究内容、自己PR、今後やりたいことなどを書いておくと採用担当者側から「説明会聞いてみませんか?」「面談してみませんか?」とオファーを送ってくれるというもの。

「おっええやん、向こうから歩み寄ってくれるなら楽やん」と思って早速9割方プロフィールを埋めて、気になる企業にポチポチ「気になる」を押して待っているだけで、スタートアップから超大手まで業界問わずいろんな企業の採用担当者さんがオファーをくれました。

しかもきちんと私のプロフィールやPRを読み込んだ上で送ってくださっているんだな、と思える質の良いオファーが多くて、そこも良かったポイント。

テンプレ文で絨毯爆撃してるんじゃなくて向こうもそれなりにちゃんと私に興味を持ってくれているんだ!と思えると、その企業への印象も一気に上がりました。

あと院中退既卒でも別に気にしない企業も多いみたいです。(理由はちゃんと説明したほうがいいです)


就活初期はとりあえずオファーをくれた企業を軽く調べて興味が0でない限りはなるべく丁寧にお返事をして、説明会やら面談やらの予定を入れていきました。マイナビとかで説明会を予約した企業も全部含めて、1ヶ月で30社近く参加したと思います。この時期めちゃくちゃ忙しかった…。

でも説明会や面談の数を重ねるうちに自分が何に興味があるのか何に価値を感じるか、どういう環境が合っていそうかがはっきりしてくるし、面談で1対1でいろいろ質問したり就活相談に乗ってもらったりする中で自分にとって何が大切か何を優先すべきか見えてくるものがあって、このとりあえず参加スタイルは個人的には間違ってなかったと思います。比較対象は多いほうがいい。

 

○企業分析+選考


それからはオファー型サイトで声をかけてもらった企業や調べる中で見つけた企業のなかで、本当に自分が行きたい!と思える企業を絞っていきました。

手当たり次第受けるとなるとどうしても一社あたりの企業分析にかけられる時間が少なくなるし、あまり準備できていない状態で面接に臨んでもきっと薄っぺらいことしか言えないだろうなと思ったからです。あと内定もらった後でやっぱり入社したくないかもとか思ってしまったら、内定もらうまでの自分の労力も採用担当者さんの労力も無駄になってしまいます。それより、本当に自分が行きたいと思った企業に全力投球して熱意を伝えることに時間を割いた方が効率がいいと考えました。


あと話す内容は企業それぞれに作るというよりは、大筋はだいたい同じで、着地点をその企業に寄せるようにした感じです。企業によって求める人物像は違うけど、その人物像と自分が重なる部分を考えて、自分の手持ちのエピソードの中からそこに繋げられそうなものを探して話すイメージ。そのエピソードからアピールポイントにつなげる論理関係をきちっと説明して、「なるほど、だからウチに応募してきたのか」「この人はウチに合いそうだ」と面接官を納得させられたらこちらの勝ちです。


面接対策は、とくに話す練習はしていなかったですが、絞った企業の中でも志望度が比較的低いかも、という企業を先に受けて面接慣れするようにしていました。やっぱり最初は緊張するししどろもどろにもなりますが、「緊張しています!」ということを最初に伝えた方が本気度が伝わって好印象になったり面接官側が緊張をほぐそうとしてくれたりするので、素直に緊張を伝えてみるのもオススメです。


また、質問に対するテンプレート回答はとくに決めてませんでした。もちろん事前にイメトレとしてこういう質問が来たらこのエピソード、こういう質問が来たらこの考えを話す、みたいなことをふんわり決めてはいるけれど、台本みたいに文字起こししてしまうと、どうしてもセリフを読み上げているみたいになって気持ちが伝わらない気がしました。だから絶対伝えたいキーワードと話の流れだけ考えておくくらいがちょうどいいかなあと個人的には思います。あとテンプレート作っちゃうと、テンプレート練ってない質問が来た時にめちゃめちゃ動揺しちゃいそう。

あくまで自然な会話形式のスタイルで、取り繕いすぎずに自分の考えを伝えることが大事かなと思います。聞かれたことの意図を汲み取って、的確に打ち返すことが当たり前だけどすごく重要。そのためには自己分析と企業分析を繰り返してたくさん思考しておくことが必要です。

 

あと大事なのが、院中退の理由を必ず用意しておくこと。嘘をつく必要はないので正直に、でもマイナスイメージにならないように伝えてました。私は「研究室の環境が合わなかった」ことと、「研究は結果に繋がるスパンが長すぎるのでモチベーションの維持が難しかった、より短期的に結果を得られるビジネスの方が向いていると思った」ことを伝えるようにしてました。

 

○最終的に入社した企業の決め手


「会社が掲げるミッションへの共感度×選考中の社員さんの印象」で決めました。応募時点でかなり志望度高めの企業ばかりでしたが、選考が進む中で見えてくるものもありますし、そうはいっても譲りたくない条件もあるし、実際結構悩みました。「自分がその会社が掲げるミッションに対してモチベーション高く働いていけそうか」と「選考中に人事の方や面接に関わった社員の方がどういう態度で自分に接してくれたか」というのが最終的には決定打になったかなと思います。

 

○使って良かったもの


・LabBase

前述の通りです。なんだか企業探しが捗らないな〜と思ってる理系就活生はとりあえず登録してほしい。

私は3ヶ月間で約20社からオファーをいただきました。最終的には企業サイトから自己応募した企業に入社を決めてますが、スカウト型サイトならではの知らなかった良い企業との出会いがあり就活中とても重宝していました。


・OpenWork

社員・元社員による口コミが読めるサイトとして重宝していました。ただしあくまで個人の主観によるものなので、全て鵜呑みにせず参考程度にしたほうがよいです。また退職者が書き込んでいる場合が多いので、ややネガティブな情報が多くなりがちです。できるだけ現職の社員さんのお話も聞いた上で、良い点と悪い点を整理するのが大事かと思います。


・ワンキャリア

就活生による就活体験談が読めるサイトです。各企業の選考のフローや過去の面接での質問内容も知れて選考対策に便利。大手企業は口コミ豊富ですが中小は口コミが少ない傾向。


・性格診断系のツール

自己分析で行き詰まった時に使ってました。ネット上にあるものを手当たり次第やってるとあ〜確かに自分こういう傾向あるかもな〜ってなります。これもまあ参考程度に。あと基本的に良いところと悪いところは表裏一体なので、それも意識しておくとよいです。診断受けて自分の嫌なところが見えても、その裏返しで良いところが絶対あるはず。


・クリップ付きリングライト

就活生だし行ってみっか!とノリで行ったマイナビの対面合同説明会の会場で配ってたもの。PCのカメラの所に挟んで使います。充電式なんだけど電池持ちが微妙で1時間のオンライン面接だと耐えきれないことを除いてはかなり満足度高いノベルティ

オンラインだとどうしても画面上の印象が全てになってしまうので、顔色を明るく見せられて目に光も入れられるリングライトは何気に重要アイテムだと思います。安いやつ買うでもいいからとりあえず使っとこ。

 

○個人的にあまり使わなかったもの


・OfferBox

こちらもオファー型の就活サイト。私はIT(メガ)ベンチャーを見ていたのであまり利用の機会がなかったけど、志望業界によっては活用した方がいいツールかも。逆にITベンチャーを見ている人はLabBaseの方がおすすめです。


マイナビリクナビ

前述したとおり、自分から探しに行くスタイルがあまり合わなかったので。


ビズリーチキャンパス

就活中よく言われるOB訪問、私は全然しませんでした!もちろん先輩に話を聞ける機会は貴重だから活用するといいけど別に必須でもないな〜と思います。これも志望業界にもよるのかも。


TOEICの点数

大学院に進学してすぐくらいに、そういえばもう就活じゃんと焦ってTOEICを勉強して受験しましたが、就活中TOEICについて触れられることは一度もなかったです。まあでもTOEICの点数が高ければ「勉強を頑張れる」ことの一つの証明にはなると思うので、お守り程度に受けといても良いかも。某大手インフラ会社に内定した友人はTOEIC受けてないって言ってごまかしてたので、海外に関わることが必須でない人はそんなに必要ではないんだなあと思いました。

 

○就活中のオタ活どうしてたか


2022年1〜4月と就活期間が短かったのでそんなに両立大変!ということはなかったです。最推しグループ超特急の春ツアーが4月下旬からスタートだったので、5月に入るまでには就活を終わらせるぞ!と決めて、5月以降の公演のチケットをとってました。短期決戦と最初から決めこんで自分で退路をなくしていくスタイル。笑

実際期限を決めることで自分を追い込めたし、これが終わればライブだ!絶対内定取って楽しむぞ!と思って頑張れたから、自分には合ってたなと思います!

愛してやまない私の推し!!!!超特急3号車リョウガくん!!!!!!!就活中も私に元気をくれてありがとう!!!!あなたのおかげで辛かった就活期間を生き抜けました!!!!!!!!(この記事で一番伝えたいところ)

 

○就活を終えて


長くなってしまったのでまとめは簡潔に!就活を終えて学んだことを箇条書きにしてみました。


・日本の就活って変な仕組みだけど、日本では新卒がめちゃくちゃ重宝されてるから新卒には有利な仕組みでもある(ノースキルで採用してもらえるのなんて新卒だけ!!)とにかく自分から動いてこの変な仕組みを利用しつくしてやろう!

・スタートが遅くても、浪人留年中退などの負い目があっても、後ろ向きにならないでいい。意外とそういうのに寛容な会社も世の中にはたくさんある

・やりたいことベースで考えるより、苦じゃなくて周りより得意なことや譲れない条件ベースで考えたほうが職探しは早い

・「自分のスペックで採用してもらえるのか?この会社に自分が合ってるか?なんて悩んだり不安になったりする必要ない、それを判断するのは面接官」

 


以上です。

 

(ここからは2023年の私による振り返り)

就活大変だったけど、自分が納得いくところに就職していまそれなりに楽しんで働けているので頑張って良かったです。自己分析のときに自分がどういうことにモチベーションを感じるか深掘りしておいたのと、社内の人や文化が自分に合っているかよく見極めておいたのが入社後高いモチベーションで働けていることに繋がっていると思うので、就活時にしっかり自己分析やってて良かったと思っています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!